お知らせ

  • 【マーケットブリーフィング】 2025年7月度 ⽉例速報マーケットウォッチ

    本レポートは、公益財団法⼈東⽇本不動産流通機構(東⽇本レインズ)が発表した、⾸都圏(1都3県)および札幌市‧仙台市における2025年7⽉度の不動産流通市場の動向をまとめた
    ものです。中古マンションと中古⼾建住宅に焦点を当て、成約件数、価格、㎡単価、専有⾯積、築年数などの主要指標の動向を分析しています。

     

    1. ⾸都圏中古マンション市場の動向

    ● 成約件数の増加が継続:
     ○ 成約件数は3,979件で、前年同⽉⽐24.6%増と9ヶ⽉連続で増加している。

    ● 成約㎡単価の連続上昇:
     ○ 成約㎡単価は85.47万円/㎡で、前年同⽉⽐8.2%増と2020年5⽉から63ヶ⽉連続で上昇。1990年9⽉以来の⾼⽔準(85.50万円/㎡)に達した。前⽉⽐も 2.6%上昇。

    ● 成約価格の上昇が継続:
     ○ 成約価格は5,303万円で、前年同⽉⽐5.0%増と9ヶ⽉連続で上昇している。前⽉⽐も 1.8%上昇。

    ● 専有⾯積の縮⼩:
     ○ 成約専有⾯積は62.05㎡で、前年同⽉⽐3.0%減と8ヶ⽉連続で縮⼩している。前⽉⽐もマイナス 0.7%。

    ● 在庫件数の増加:
     ○ 在庫件数は44,689件で、前年同⽉⽐0.4%増とほぼ横ばいながら 24 年 4 ⽉以来15 ヶ⽉ぶりに増加。

    ● エリア別動向(中古マンション):
     ○ 東京都区部: 成約件数、成約㎡単価ともに⾼い伸びを⾒せ、特に㎡単価は132.16万円/㎡で前年⽐プラス 11.6%と 20 年 5 ⽉から 63 ヶ⽉連続で上昇
     ○ 東京都多摩: 成約件数は増加しているものの、成約㎡単価は3ヶ⽉ぶりに下落した(前年⽐マイナス5.2%)。
     ○ 神奈川県(横浜‧川崎市): 成約件数‧㎡単価ともに上昇。横浜‧川崎市は㎡単価が67.30万円/㎡で同プラス 8.0%と 6 ヶ⽉ぶりに上昇

     ○ 埼⽟県‧千葉県: 成約件数は増加しているものの、埼⽟県は㎡単価が2ヶ⽉ぶりに下落(前年⽐マイナス1.5%)。千葉県は㎡単価が2ヶ⽉ぶりに上昇(前年⽐プラス1.7%)。

     

    2. ⾸都圏 中古⼾建住宅市場の動向

    ● 成約件数の増加が継続:
     ○ 成約件数は1,771件で、前年同⽉⽐42.1%増と9ヶ⽉連続で増加している。

    ● 在庫件数の増加が継続:
     ○ 在庫件数は23,469件で、前年同⽉⽐7.7%増と35ヶ⽉連続で増加している。ただし、増加率は縮⼩傾向にある。

    ● 成約価格はほぼ横ばい:
     ○ 成約価格は3,911万円で、前年同⽉⽐0.3%増とほぼ横ばいながら2ヶ⽉ぶりに上昇した。前⽉⽐はマイナス0.7%。

    ● ⼟地⾯積‧建物⾯積の拡⼤:
     ○ ⼟地⾯積は151.10㎡で前年同⽉⽐7.7%増、建物⾯積は104.40㎡で前年同⽉⽐0.7%増と、ともに2ヶ⽉ぶりに拡⼤した。

    ● エリア別動向(中古⼾建住宅):
     ○ 全地域で成約件数が増加: 東京都区部、多摩、横浜‧川崎市、神奈川県他、埼⽟県、千葉県すべてで成約件数が⼤幅に増加している。特に埼⽟県は「前年⽐プラス 60.4%と 9 ヶ⽉連続で増加」と顕著。
     ○ 成約価格は地域差:
      東京都区部‧横浜‧川崎市: 成約価格が上昇。東京都区部は「7,230万円で前年⽐プラス 9.9%と 3 ヶ⽉連続で上昇」。
      東京都多摩‧埼⽟県‧千葉県‧神奈川県他: 成約価格は下落またはほぼ横ばいの傾向が⾒られる。

     

    3. 札幌市‧仙台市 中古マンション‧⼾建住宅市場の動向(参考情報)

    ● 札幌市 中古マンション:
     ○ 成約件数は前年同⽉⽐17.6%増と増加傾向。
     ○ ㎡単価‧価格も⼤幅に上昇しており、特に㎡単価は「34.59万円/㎡で前年同⽉⽐ 22.3%」の上昇を⾒せている。

    ● 仙台市 中古マンション:
     ○ 成約件数は前年同⽉⽐7.1%増。
     ○ 価格は前年同⽉⽐2.9%増、㎡単価も前年同⽉⽐1.9%増と上昇傾向にある。

    ● 札幌市 中古⼾建住宅:
     ○ 成約件数は前年同⽉⽐11.1%増。
     ○ 価格は前年同⽉⽐2.2%増とわずかに上昇している。

    ● 仙台市 中古⼾建住宅:
     ○ 成約件数は前年同⽉⽐8.9%増。
     ○ 価格は前年同⽉⽐14.0%増と⼤きく上昇している。

     

    —–総括
    2025年7⽉度の⾸都圏不動産流通市場は、中古マンション、中古⼾建住宅ともに成約件数が継続して増加しており、活況を呈している。
    特に中古マンションの成約㎡単価は63ヶ⽉連続上昇という顕著な傾向を⽰し、バブル期以来の⾼⽔準に達している。
    ⼀⽅で、専有⾯積の縮⼩や、中古⼾建住宅の成約価格が地域によって下落しているなど、細部に多様な動きが⾒られる。
    在庫件数も増加傾向にあり、市場の供給状況にも変化が⾒られる。札幌市‧仙台市でも同様に成約件数の増加や価格上昇が⾒られ、
    主要都市圏全体で不動産流通市場が活発化していることが⽰唆される。

  • 夏季休業のお知らせ

    平素よりご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
    弊社では、以下の期間を夏季休業とさせていただきます。

    休業期間:2025年8月13日(水)~2025年8月15日(金)

    休業期間中にいただきました資料請求や内覧のご依頼、スケジュールのご相談につきましては、
    2025年8月16日(土)以降に順次対応いたします。

    また、期間中のご連絡はメールフォームをご利用いただけますが、
    回答にお時間をいただく場合がございます。

    ご不便をおかけしますが、何卒ご理解、ご了承のほどお願い申し上げます。

     

  • 【マーケットブリーフィング】2025年6月度 首都圏 中古住宅市場動向レポート

    このレポートは、公益財団法人東日本不動産流通機構(通称:東日本レインズ)が2025年7 月10日に発表した「月例速報 Market Watch サマリーレポート 2025年6月度」に基づき、首 都圏(1都3県)の中古マンションおよび中古戸建住宅市場の主要な動向を投資家向けにま とめたものです。

     

    市場概況サマリー

    2025年6月度の首都圏中古住宅市場は、中古マンション、中古戸建住宅ともに 成約件数が大 幅に増加し、活発な取引が継続 しています。特に中古マンションは、成約㎡単価が長期にわたり上昇を続け、高水準で推移しています。一方で、中古戸建住宅の成約価格は2ヶ月ぶり に下落に転じるなど、価格面では異なる動きが見られます。

     

    1.首都圏 中古マンション市場の動向

    中古マンション市場は、需要の強さが継続していることを示すデータが多数見られます。

     

    ● 成約件数:4,299 件

    ○ 前年同月比 プラス 31.9%と大幅に増加 し、 8ヶ月連続の増加 となりました。市場の取引が非常に活発であることが示唆されます。

    ○ 地域別に見ると、東京都区部が1,969件で前年比プラス28.9%(6ヶ月連続増 加)、多摩が391件で同プラス34.8%(8ヶ月連続増加)、横浜・川崎市が 698件で同プラス30.5%(8ヶ月連続増加)、神奈川県他が305件で同プラス 70.4%(8ヶ月連続増加)、埼玉県が509件で同プラス47.1%(9ヶ月連続増 加)、千葉県が427件で同プラス12.1%(20ヶ月連続増加)と、 すべての地 域で成約件数が継続して増加 しています。

     

    ● 成約㎡単価:83.34 万円/㎡

    ○ 前年同月比 プラス 6.9%と上昇 し、2020年5月以降 62ヶ月連続で上昇 を続け ています。この単価は、1990年10月の水準(83.50 万円/㎡)とほぼ同水準で 推移しており、価格が高止まりしている状況です。前月比ではマイナス0.9% とわずかに下落しました。

    ○ 地域別では、 東京都区部が129.19万円/㎡で前年比プラス14.8%と、62ヶ月連 続で上昇 しています。一方で、横浜・川崎市(同マイナス2.0%、5ヶ月連続 下落)や神奈川県他(同マイナス8.8%、7ヶ月連続下落)、千葉県(同マイ ナス9.8%、2ヶ月ぶり下落)では下落が見られ、都心部と郊外で異なる価格 動向を示しています。

     

    ● 成約価格:5,209 万円

    ○ 前年同月比 プラス 5.1%と上昇 し、 8ヶ月連続の上昇 となりました。ただ し、前月比では1.9%の下落となっています。

     

    ● 専有面積:62.50 ㎡

    ○ 前年同月比 マイナス 1.7%と縮小 し、 7ヶ月連続で縮小傾向 にあります。これ は、高騰する価格に対応するため、よりコンパクトな物件が選好されている 可能性を示唆しています。

     

    ● 在庫件数:44,428 件

    ○ 前年同月比 マイナス 0.7%と減少 しており、2024年5月以降 14ヶ月連続で減 少傾向 にあるものの、ほぼ横ばいの状況です。これは、活発な成約件数に対 して供給が追いついていない、あるいは抑制されている状況を示しており、 市場の引き締まりを背景とする価格高止まりの一因と考えられます。

     

    2.首都圏 中古戸建住宅市場の動向

    中古戸建住宅市場も取引は活発ですが、価格面では変動が見られます。

     

    ● 成約件数:1,943 件

    ○ 前年同月比 プラス 49.2%と大幅に増加 し、 8ヶ月連続の増加 となりました。 中古マンションと同様に、取引が非常に活発であることを示しています。

     

    ○ 地域別に見ると、東京都区部が354件で前年比プラス28.7%(18ヶ月連続増 加)、多摩が255件で同プラス40.9%(8ヶ月連続増加)、横浜・川崎市が 270件で同プラス63.6%(8ヶ月連続増加)、神奈川県他が232件で同プラス 55.7%(8ヶ月連続増加)、埼玉県が446件で同プラス73.5%(8ヶ月連続増 加)、千葉県が386件で同プラス40.4%(6ヶ月連続増加)と、 すべての地域 で成約件数が大きく増加 しています。

     

    ● 成約価格:3,937 万円

    ○ 前年同月比 マイナス 1.9%と下落 し、 2ヶ月ぶりの下落 となりました。活発 な取引件数とは対照的な動きであり、投資家にとっては注意が必要です。た だし、前月比では1.5%上昇しています。

     

    ○ 地域別では、東京都区部(同プラス0.8%、2ヶ月連続上昇)、多摩(同プラ ス9.6%、2ヶ月ぶり上昇)、埼玉県(同プラス8.2%、8ヶ月ぶり上昇)で価 格上昇が見られましたが、横浜・川崎市(同マイナス0.7%、5ヶ月連続下 落)、神奈川県他(同マイナス7.7%、4ヶ月連続下落)、千葉県(同マイナ ス4.5%、4ヶ月連続下落)では価格下落が継続しています。

     

    ● 土地面積:144.36 ㎡

    ○ 前年同月比 マイナス 1.7%と縮小 し、 3ヶ月ぶりの縮小 となりました。前月 比でも0.9%縮小しています。

     

    ● 建物面積:103.59 ㎡

    ○ 前年同月比 マイナス 0.7%と縮小 し、ほぼ横ばいながら 2ヶ月ぶりの縮小 と なりました。前月比はほぼ横ばいです。

     

    ● 在庫件数:23,341 件

    ○ 前年同月比 プラス 7.9%と増加 し、2022年9月以降 34ヶ月連続で増加 してい ます。増加率は縮小傾向にあるものの、中古マンションとは異なり、在庫が 増加傾向にあることが示されており、供給に余裕が出つつある可能性を示唆 しています。

     

    投資家への示唆

    ● 取引市場の堅調な拡大:

    首都圏における中古マンション、中古戸建住宅の成約件数 はともに 大幅な増加 を続けており、住宅市場全体の 旺盛な需要と流動性の高さ が確 認できます。これは、不動産流通市場への投資機会が拡大していることを意味しま す。

     

    ● 中古マンション市場の強固な価格上昇トレンド:

    中古マンションは、特に都心部を 中心に 成約㎡単価が長期にわたり上昇を継続 しており、安定したキャピタルゲイン を期待できる可能性が高いです。専有面積の縮小傾向は、市場が高価格帯に適応し ようとしている動きと解釈できます。供給が横ばい傾向にある中で(在庫件数ほぼ 横ばい)、需要が価格を押し上げている状況が続くと考えられます。

     

    ● 中古戸建住宅市場の価格変動への留意:

    中古戸建住宅は、取引件数が増加している 一方で、 成約価格が直近で下落に転じた 点に注目が必要です。これは、地域差や物 件属性(築年数、面積など)による価格の二極化、あるいは価格に対する買い手の 抵抗感が表れている可能性があります。在庫件数の継続的な増加も価格への影響要 因となりえます。

     

    ● 地域ごとの動向把握の重要性:

    両市場ともに、東京都区部や多摩エリアでは価格が 上昇している一方で、神奈川県や千葉県の一部では価格下落が見られるなど、 エリ アごとの市場特性が明確に異なっています 。投資戦略を検討する際は、より詳細な 地域別の動向を把握することが不可欠です。

     

    本レポートが、貴社の投資判断の一助となれば幸いです。

     

    このレポートは、公益財団法人東日本不動産流通機構(通称:東日本レインズ)が2025年7 月10日に発表した「月例速報 Market Watch サマリーレポート 2025年6月度」に基づき、首 都圏(1都3県)の中古マンションおよび中古戸建住宅市場の主要な動向を投資家向けにま とめたものです。

  • 社内行事に伴う臨時休業のお知らせ

    平素は格別のご愛顧を賜わり、厚くお礼申しあげます。
    さて、このたび、弊社では誠に勝手ながら社内行事のため、下記のとおり臨時の休業とさせていただきますのでお知らせいたします。
    当日は大変ご不便ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。

    2025年6月27日(金)~2025年6月29日(日)

  • 【マーケットブリーフィング】東京都23区 築浅マンション価格高騰の背景と市場見通し

    1. はじめに
    本ブリーフィングは、マンションリサーチ株式会社が2025年6月13日に発表したプレスリリース「【東京都23区】築浅マンション価格が異常に高騰している理由」に基づき、
    東京都23区における中古マンション市場、特に築浅物件の価格高騰の主要な要因、市場の現状、および今後の見通しについて詳細にレビューするものです。

    2.主要なテーマと重要な事実

    2-1. 首都圏における中古マンション価格の歴史的高騰

    現状認識:
      東日本不動産流通機構(REINS)の最新データによると、首都圏における中古マンションの平均坪単価は、
      「バブル経済」最盛期の1990年10月を上回る水準に達しており、「不動産市場が活況を呈している」ことが明らかになっています。

    2-2. 東京都23区における販売動向の変化:需要の高さと売主の交渉力

    販売期間の短縮:
      東京都23区の中古マンションでは、「販売期間は依然として短期間で推移しており、需要の高さが顕著に表れています。」
      これは、購入希望者が多く、需要が旺盛であることを示唆しています。

    値下げ回数の減少:
      「売出価格からほとんど値下げされることなく成約に至るケースが増えている点は、売主が強い交渉力を持っていることを物語っています。」
      これは、買い手が価格交渉力を持たず、「欲しい人が多い」「選択肢が少ない」状況が続いていることを意味します。

    新規売出価格の上昇:
      新規売出価格は上昇傾向にあり、これは「単なるインフレ的な価格調整にとどまらず、売主の『高く売れるだろう』という確信の表れである」とされています。
      この売主の強気な姿勢が市場全体の価格水準を押し上げ、成約坪単価の上昇を加速させています。

    2-3. 築年別の価格推移の違い:築浅物件への需要集中

    築年による価格差の拡大:
      興味深いことに、東京都23区の中古マンションにおいて、「2005年以前に建てられたマンションは比較的緩やかな上昇にとどまっているのに対し、2006年以降に建築されたマンションは急激な価格上昇を見せています。」

    築浅物件が選ばれる理由:
      新基準への適合: 築浅マンションは、「構造基準や設備面において新しい仕様が採用されており、耐震性やセキュリティ、断熱性能などの面で明らかな差が存在します。」

    付加価値:
      「共用部の充実やデザイン性の高さなども、近年の購入者が重視するポイントとなっており、築浅物件の人気を後押ししています。」
      これらの要因により、「築年が浅い物件ほど需要が集中し、それに比例するかたちで価格も上昇している」と分析されています。

    2-4. 新築供給の減少と代替需要の増加

    新築マンション竣工棟数の減少:
      東京都23区における新築マンションの年間竣工棟数は、2003年をピークに「大きく減少傾向」にあります。
      これは、「建設コストの上昇、土地取得の難化、人手不足、さらには建築規制の強化など、複数の要因が複雑に絡み合っている結果」です。

    既存マンションの老朽化:
      「築40年を超える物件の割合は年々増加しており、今後10年〜20年の間に、建替えや大規模修繕を必要とする物件が続出することが予想されます。」

    築浅中古マンションが「新築の代替品」に:
      新築供給が期待できない状況下で、「築年が浅く、設備・性能に優れた中古マンションが『新築の代替品』として再評価される動きが強まっています。」
      これにより、築浅中古マンションが新築の需要を吸収し、価格上昇を加速させています。

    3. 今後の市場見通し

    新築供給の回復は困難:
      「新築供給がすぐに回復する兆しは乏しく、土地価格や建築費の高騰、各種規制の影響などから、供給数は抑制されたまま推移する可能性が高い」と予測されています。

    築浅中古マンション価格の高値維持:
      このため、「今後も築年の浅い中古マンションへの需要は堅調に推移すると思われ、その結果として、当該カテゴリーに属する物件の価格水準は、今後もしばらくの間は高値圏で推移する可能性が高い」と結論付けられています。

    4. まとめ

    首都圏の中古マンション市場、特に東京都23区の築浅物件の価格高騰は、以下の複数の構造的要因が複雑に絡み合った結果です。
      ・旺盛な需要と売主の交渉力の高さ
      ・築浅物件の性能・設備優位性による選択的需要集中
      ・新築マンション供給の大幅な減少
      ・築浅中古マンションが新築の代替品として機能する市場メカニズム
    これらの要因により、市場は買い手にとって厳しい状況が続いており、特に築浅物件の価格は高値圏で推移すると見込まれています。
    不動産を検討する際には、短期的な価格変動に惑わされず、これらの構造的背景を理解し、中長期的な視点で価値を見極めることが重要であると強調されています。

  • 【マーケットブリーフィング】2025年4月度 首都圏および札幌・仙台 中古不動産市場 動向レポート

    2025年4月度の市場は、中古マンション・中古戸建住宅ともに成約件数が増加傾向を継続しましたが、価格動向には違いが見られました。
    以下にその詳細をご報告します。

    1. 首都圏 中古不動産市場の概況(2025年4月度)

    2025年4月度の首都圏における中古不動産市場の全体的な動向は以下の通りです。

    中古マンション市場

     ● 成約件数は増加傾向を継続 :3,950件で、前年同月比で プラス 21.5% となり、 6ヶ月 連続で増加 しました。
     ● 成約㎡単価は上昇が続く :81.11万円/㎡で、前年同月比で プラス 3.9% となり、 2020年5月から数えて60ヶ月連続で上昇 しています。
     この水準は、バブル期のピー クに迫る1990年11月の水準(80.14万円/㎡)を上回りました。前月比でもプラス 2.7%の上昇です。
     ● 成約価格も上昇を継続 :5,047万円で、前年同月比でプラス 0.6%と ほぼ横ばいなが ら、6ヶ月連続で上昇 しています。前月比でもプラス 2.1%の上昇でした。
     ● 専有面積は縮小傾向 :62.22㎡で、前年同月比でマイナス 3.2%と 5ヶ月連続で縮小 し ました。
     ● 在庫件数は減少傾向 :44,008件で、前年同月比でマイナス 4.4%と 12ヶ月連続で減少 しました。

    中古戸建住宅市場

     ● 成約件数は増加を継続 :1,777件で、前年同月比で プラス 45.3% となり、 6ヶ月連続 で増加 しました。
     ● 成約価格は下落傾向 :3,804万円で、前年同月比で マイナス 5.7% となり、 2ヶ月連 続で下落 しました。前月比でもマイナス 5.6%の下落でした。
     ● 土地面積は拡大 :成約した物件の平均土地面積は151.06㎡で、前年同月比でプラス 1.1%と 2ヶ月ぶりに拡大 しました。前月比でもプラス 4.2%です。
     ● 建物面積は縮小 :成約した物件の平均建物面積は102.09㎡で、前年同月比でマイナ ス 2.0%と 2ヶ月連続で縮小 しました。
     ● 在庫件数は増加を継続 :23,557件で、前年同月比でプラス 9.5%と 32ヶ月連続で増加 しています。ただし、増加率は低下傾向にあります。

    2. 首都圏エリア別 中古不動産市場の成約動向(2025年4月度)

    首都圏を構成する各エリアの中古不動産成約動向は以下の通りです。

    ● 成約件数 : すべての地域で前年同月比プラス となりました。

     ○ 東京都区部:1,796件、+18.5% (4ヶ月連続増加)
     ○ 東京都多摩:356件、+19.9% (6ヶ月連続増加)
     ○ 横浜・川崎市:652件、+20.7% (6ヶ月連続増加)
     ○ 神奈川県他:257件、 +44.4% (6ヶ月連続増加)
     ○ 埼玉県:450件、+29.3% (7ヶ月連続増加)
     ○ 千葉県:439件、+17.7% (18ヶ月連続増加)

    ● 成約㎡単価 :エリアによって明暗が分かれました。

     ○ 東京都区部:124.89万円/㎡、 +10.4% (60ヶ月連続上昇)
     ○ 東京都多摩:50.90万円/㎡、 -4.8% (2ヶ月ぶり下落)
     ○ 横浜・川崎市:63.89万円/㎡、 -1.5% (3ヶ月連続下落)
     ○ 神奈川県他:41.37万円/㎡、 -2.2% (5ヶ月連続下落)
     ○ 埼玉県:42.35万円/㎡、+0.7% (ほぼ横ばい、4ヶ月ぶり上昇)
     ○ 千葉県:38.27万円/㎡、 -6.8% (2ヶ月連続下落)

    首都圏全体では上昇が続く中 で、東京都区部のみが2桁上昇を記録し、多摩、神奈川県(横浜・川崎市、 その他)、千葉県では下落が見られます。

    中古戸建住宅(エリア別)

    ● 成約件数 :こちらも すべての地域で前年同月比プラス となりました。特に埼玉県、 東京都区部、千葉県の増加率が高くなっています。

     ○ 東京都区部:355件、 +53.7% (16ヶ月連続増加)
     ○ 東京都多摩:213件、+35.7% (6ヶ月連続増加)
     ○ 横浜・川崎市:237件、+24.7% (6ヶ月連続増加)
     ○ 神奈川県他:208件、+36.8% (6ヶ月連続増加)
     ○ 埼玉県:403件、 +63.8% (6ヶ月連続増加)
     ○ 千葉県:361件、+46.2% (4ヶ月連続増加)

    ● 成約価格 : 多摩エリアを除き、多くの地域で下落 が見られました。

     ○ 東京都区部:6,834万円、-2.6% (3ヶ月ぶり下落)
     ○ 東京都多摩:3,903万円、 +1.2% (3ヶ月ぶり上昇)
     ○ 横浜・川崎市:4,560万円、-1.8% (3ヶ月連続下落)
     ○ 神奈川県他:2,994万円、 -25.2% (2ヶ月連続下落)
     ○ 埼玉県:2,315万円、-5.3% (6ヶ月連続下落)
     ○ 千葉県:2,395万円、-4.1% (2ヶ月連続下落)

    神奈川県他の下落率が顕著です。

    3. 参考:札幌市・仙台市 中古不動産成約動向(2025年4月度)

    参考として、札幌市と仙台市の中古不動産成約動向も掲載されています。

    ● 札幌市
     ○ 中古マンション:成約件数227件 (+8.1%)、㎡単価30.47万円/㎡ (-7.6%)、価 格2,328万円 (-8.3%)。㎡単価・価格は前年同月比で下落しました。
     ○ 中古戸建住宅:成約件数119件 (+8.2%)、価格2,469万円 (+5.6%)。価格は前 年同月比で上昇しました。

    ● 仙台市
     ○ 中古マンション:成約件数88件 ( -20.7% )、㎡単価35.12万円/㎡ (+1.0%)、価 格2,529万円 (-2.9%)。成約件数は大幅な減少となりました。
     ○ 中古戸建住宅:成約件数52件 ( +48.6% )、価格2,540万円 (-3.7%)。成約件数 は大幅な増加となりました。

    4. 本レポートについて
    本レポートは、公益財団法人東日本不動産流通機構が運営する不動産流通標準情報システム 「レインズ」に登録された物件情報に基づいています。
    掲載データは中古マンション・中古 戸建住宅の売買物件(媒介契約物件、会員の売り主および代理物件を含む)の成約物件、
    新規登録物件、在庫物件の件数、価格、面積、築年数等の平均値です。
     ● 成約物件 :当月に売買契約が成立し、成約報告があった物件。
     ● 新規登録物件 :当月に新たに売り出された物件。
     ● 在庫物件 :当月末時点で売り出し中の物件。
    詳細なデータや、新築戸建住宅・土地の動向、価格帯別の状況等については、東日本レイン ズが発行する「月例速報マーケットウオッチ」のデータ編をご参照ください。

    本レポートは、提供された情報のみに基づいて作成しています。上記の情報は2025年4月度 のデータに基づいたものであり、将来の市場動向を保証するものではありません。
    投資や購 入に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行っていただきますようお願い申し上げ ます。

  • 【マーケットブリーフィング】2024年~2025年3月期 不動 産市場動向(コンパクトマンション・中古住宅編)

    ■ コンパクトマンション市場(2024年通年データ)

    ◆供給動向(首都圏)
    ● 2024年の コンパクトマンション供給戸数は2,642戸 (前年比▲975戸、▲26.9%)
    ● 全体供給に対する シェアは11.5% 、5年連続で1割超を維持
    ● 地域別では 東京23区が最多(1,199戸、14.5%) 。以下、神奈川・埼玉が続く

    ◆価格動向
    ● 平均価格: 5,248万円 (前年比+2.7%)
    ● 価格帯別では 4,001~4,500万円 が最多(シェア16.7%)
    ● 7,000万円以上の割合が10%以上 と、高価格帯の構成も上昇傾向3

    ◆供給主上位(2024年)
    1. オープンハウス・ディベロップメント(357戸)
    2. 三井不動産レジデンシャル(345戸)
    3. 日神不動産(228戸)

    ■ 中古住宅市場(2025年3月速報値/東日本レインズ)

    ◆中古マンション(首都圏)
    ● 成約件数:4,991件(前年比+31.0%)
    ● 成約㎡単価:79.01万円/㎡(前年比+4.1%)
    ● 特に**東京都区部:121.78万円/㎡(前年比+11.2%)**と堅調に推移

    ◆中古戸建(首都圏)
    ● **成約件数:2,196件(前年比+62.8%)**と大幅増
    ● **成約価格:4,030万円(前年比▲2.6%)**と価格はやや調整傾向
    ● 地域別では、**東京都区部:7,374万円(前年比+6.5%)**と高値安定

    ■ 参考分析・当社コメント
    近年の首都圏不動産市場は、供給減と価格上昇の同時進行という状況にあり、
    都心・駅近・ 高効率設計 を兼ね備えた住戸の競争力が一層強まっています。
    2024年のコンパクトマン ション市場では、ワンルームより広く、ファミリータイプより価格を抑えた
    単身・DINKS 向け住戸 が堅調に推移しました。
    また、2025年3月のREINSデータでは、 中古住宅(特に戸建)の成約件数が過去最高水準に到達。
    住宅購入ニーズの広がりと、価格高止まりへの「買い急ぎ」の動きが垣間見えます。
    当社では、これらのトレンドを踏まえ、「好立地 × 高コスパ × 高品質」な住宅供給戦略を強化し、
    投資家様およびユーザー様の期待に応え続けてまいります。

    ※本資料は、株式会社不動産経済研究所および東日本不動産流通機構(REINS)の
    2025年4月10日発表データをもとに、当社にて編集・構成した情報提供資料です。
    出典:「コンパクトマンション供給動向調査(不動産経済研究所)」「月例速報 Market Watch 2025年3月度(REINS)」

  • 【IRお知らせ資料】2024年 コンパクトマンション供給動向  に関する参考分析

    ■ 概要
    2024年の首都圏コンパクトマンション(30㎡以上50㎡未満)の供給戸数は 2,642戸 となり、
    前年の 3,617戸 から**975戸減少(-26.9%) しました。
    供給全体に占める シェアは11.5%** で、5年連続で1割超を維持しています。

    ■ 地域別の供給動向(首都圏)
      地域     戸数     シェア   平均価格
      東京23区   1,199戸   14.5%   6,406万円
      神奈川県    636戸   12.9%  4,401万円
    埼玉県 354戸 10.7% 3,894万円
    千葉県 278戸 6.2% 4,048万円
    ※供給トップの市区は【台東区(185戸)】、次いで【品川区(134戸)】【新宿区(112 戸)】

    ■ 平均価格・価格帯別動向
    ● 2024年の 平均価格は5,248万円 (前年比+137万円、+2.7%)
    ● 価格帯最多は【4,001~4,500万円帯】
    ● 7,000万円以上 の高額物件の割合も 10%以上 と増加傾向

    ■ 過去10年の供給推移(首都圏)
    年度 供給戸数 シェア 平均価格
    2020 3,498戸 12.8% 4,272万円
    2021 3,663戸 10.9% 4,311万円
    2022 3,357戸 11.4% 4,771万円
    2023 3,617戸 13.5% 5,111万円
    2024 2,642戸 11.5% 5,248万円
    ※2021年の住宅ローン控除の条件緩和(40㎡以上)も供給を後押し

    ■ 業界動向への所感(自社コメント)
    市場データからも明らかなように、 単身・DINKS層や高齢世帯などの実需層のニーズに応じた
    「都市型ミニマム住宅」の需要は継続して高い ことがうかがえます。
    価格上昇と土地仕 入難によって全体供給は減少傾向にある一方、 1戸あたり単価は堅調に推移しており、
    好立地・高効率設計の物件に対する選別買いが進んでいると分析されます。
    弊社としては、このような市場環境を踏まえ、引き続き都市部における
    高付加価値・高コス トパフォーマンス型のリノベーション住宅供給を主軸に、
    お客様のライフスタイルに合わせ た魅力ある住宅提案を継続してまいります。

    ※本資料は、株式会社不動産経済研究所が2025年4月10日に発表した
    「首都 圏・近畿圏コンパクトマンション供給動向調査」に基づき、
    自社にて加工・編集したものであり、転載・配布に際しては引用元の明記が必要です。
    出典:不動産経済研究所「コンパクトマンション供給動向(2024年実績)」

  • 【マーケットブリーフィング】2025年3月 分譲マンション 賃料動向

    ― 首都圏全域で上昇傾向継続、東京23区では過去最高水準へ ― (出典:株式会社東京カンテイ)

     

    ■ 市場全体の概況

    2025年3月の 首都圏における分譲マンション賃料は3,714円/㎡(前月比+2.0%)と、4ヵ月 連続で上昇しました。
    これは昨年3月以来の全域プラス圏 への回帰であり、築浅物件の供給 増や春の異動シーズンといった季節要因が市場を押し上げる結果となりました。

    ■ 東京23区:再び最高値を更新
    ● 平均賃料:4,553円/㎡(前月比+2.3%)
    ● 築21年~30年を除くすべての築年帯で過去最高を更新
    ● 平均築年数は20.7年→19.9年へと若返り
    東京23区は、分譲賃貸市場の中でも特に供給力と需要のバランスが良好で、築浅物件の増 加により、 賃料水準の上昇余地が高く保たれている 点が顕著です。

     

    ■ 都県別の動向(首都圏)

    地域      賃料(円/㎡)   前月比    コメント

    東京都     4,393円      +2.1%    築年数若返り(20.7年→19.9年)が寄与
    神奈川県    2,727円      +1.5%     2ヵ月ぶりの上昇、1月水準を超える
    埼玉県     2,202円      +0.2%     小幅ながら上昇を継続
    千葉県     2,106円      +1.6%    4ヵ月連続の上昇を維持

     

    ■ その他の地域:近畿・中部

    ● 近畿圏 :2,303円/㎡(+0.7%)、6ヵ月ぶりの上昇。大阪府では若干の反転上昇(+0.4%)
    ● 中部圏 :2,035円/㎡(▲0.5%)、愛知県は2,088円/㎡(▲0.3%)といずれも反落
    近畿圏では春需により回復傾向が見られる一方で、中部圏は築年数の変動が小さく、 市場活性度にやや停滞感 が見られます。

     

    ■ 当社所感

    賃料の上昇基調が首都圏において4ヵ月連続で続いていることは、 分譲マンションの資産性が依然として高水準にあることの証左 です。
    とりわけ東京23区では、「築浅 × 利便性 × 高需要」という三拍子が揃ったエリアにおいて、 今後も安定的な利回りと賃料成長が期待できる環境 が続くと予測されます。
    弊社では、こうしたマーケットの動きを的確に捉え、 賃貸収益力に優れた住宅の仕入・運用・再販売 を一層強化してまいります。

     

    ※本資料は株式会社東京カンテイが公表した「三大都市圏・主要都市別 分譲マンション賃料月別推移(2025年3月)」に基づき、当社にて編集・解釈したものです。

  • 冬季休業のお知らせ

    平素よりご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
    弊社では、以下の期間を年末年始の休業とさせていただきます。

    休業期間:2024年12月28日(土)~2025年1月5日(日)

    休業期間中にいただきました資料請求や内覧のご依頼、スケジュールのご相談につきましては、
    2025年1月6日(月)以降に順次対応いたします。

    また、期間中のご連絡はメールフォームをご利用いただけますが、
    回答にお時間をいただく場合がございますので、ご了承ください。

    本年も格別のご愛顧を賜り、心より感謝申し上げます。
    来年も引き続きよろしくお願い申し上げます。

  • 夏季休業のお知らせ

    誠に勝手ながら下記の日程で夏季休業とさせていただきます。
    不動産業者の方は販売図面に記載の担当者の携帯までご連絡ください。
    ご不便をおかけしますが、何卒ご理解、ご了承のほどお願い申し上げます。

    2024年8月13日(火)〜 2024年8月15日(木)

  • 冬季休業のお知らせ

    誠に勝手ながら下記の日程で冬季休業とさせていただきます。
    不動産業者の方は販売図面に記載の担当者の携帯までご連絡ください。
    ご不便をおかけしますが、何卒ご理解、ご了承のほどお願い申し上げます。

    2023年12月26日(火)~2024年1月3日(水)

お問い合わせ 物件一覧 AI不動産査定